「年齢のせいかな?」と思ったら、早めのご相談を
「最近、同じ話を何度もする」
「物忘れが増えた気がする」
「以前より怒りっぽくなった」
ご家族の変化に気づいても、
「年齢のせいかもしれない」
「まだ大丈夫だろう」
と様子を見てしまう方は少なくありません。
しかし認知症は、早めに気づき、適切な治療や支援につなげることが大切です。
今回は、認知症の初期症状や、受診を考えたいタイミングについて解説します。
【加齢によるもの忘れと認知症の違い】
年齢とともに物忘れが増えることは自然な変化でもあります。
しかし、認知症による記憶障害は「日常生活に支障が出る」という点が大きな違いです。
■ 加齢によるもの忘れ
- 昨日の夕食の内容を忘れる
- 忘れた自覚がある
- ヒントがあれば思い出せる
- 日常生活への影響は少ない
■ 認知症による記憶障害
- 食事をしたこと自体を忘れる
- 忘れている自覚が少ない
- ヒントがあっても思い出せない
- 金銭管理や服薬管理などに支障が出る
「少し変だな」と感じる違和感が、認知症の初期サインであることもあります。
【認知症の初期症状】
認知症では、単なる物忘れ以外にもさまざまな変化がみられます。
■ 同じことを何度も聞く
- 同じ話を繰り返す
- 約束や予定を忘れる
- 買い物が重複する
■ 判断力・理解力の低下
- 料理や買い物の段取りが難しくなる
- 手続きや支払いがわからなくなる
■ 時間や場所がわからなくなる
- 今日の日付や曜日がわからない
- 慣れた道で迷う
■ 性格や感情の変化
- 怒りっぽくなる
- 不安が強くなる
- 疑い深くなる
■ 意欲の低下
- 趣味をしなくなる
- 外出を嫌がる
- 身だしなみに無関心になる
ご本人は変化に気づきにくいため、ご家族が異変に気づくことが重要です。
【受診を考えたいタイミング】
次のような変化がある場合は、一度医療機関への相談をおすすめします。
- 物忘れで生活に支障が出ている
- 薬の飲み忘れが増えた
- 火の消し忘れや鍵の閉め忘れがある
- 金銭管理が難しくなった
- 怒りっぽさや性格変化がある
- ご家族の介護負担が増えている
早めに相談することで、
- 症状の進行を緩やかにする
- 適切な介護サービスにつなげる
- ご本人・ご家族の不安を軽減する
ことにつながります。
【認知症の検査では何をする?】
認知症が疑われる場合、以下のような検査を行います。
■ 問診
- いつ頃から症状があるか
- 日常生活で困っていること
- 持病や服薬内容
などを確認します。
ご家族からの情報も重要です。
■ 認知機能検査
代表的な検査には、
- 長谷川式認知症スケール(HDS-R)
- MMSE(ミニメンタルステート検査)
があります。
簡単な質問や計算、言葉の記憶などを確認し、認知機能を評価します。
■ 画像検査
必要に応じて、
- MRI
- CT
などを行い、脳梗塞や脳出血、脳萎縮などを確認します。
■ 血液検査
認知症以外の病気が原因となっている可能性もあるため、
- 甲状腺機能低下症
- ビタミン不足
- 感染症
などを調べることがあります。
【在宅医療でも対応可能です】
「病院へ行くのを嫌がる」
「通院が難しい」
「介護しながら連れて行くのが大変」
そのような場合には、訪問診療という選択肢があります。
ご自宅で診察を行い、
- お薬の調整
- 訪問看護との連携
- 介護サービス調整
- ご家族支援
なども含めて対応可能です。
【まとめ】
認知症は、早めに気づき相談することが大切です。
「まだ大丈夫かもしれない」と感じる段階でも、早期相談によって今後の生活が大きく変わることがあります。
ご本人だけでなく、ご家族の不安や負担軽減のためにも、気になる症状がある場合はお気軽にご相談ください。